共通テストまで残り何ヶ月かは、自分でも数えられます。ただ、その時間の中で、何を、どの順番で、どれくらい積み上げれば目標点に届くのか——この問いに、自力で答えを出すのはとても難しい作業です。模試の結果を眺め、赤本を開き、ToDoリストを書いて、翌週には見直すことも忘れて埋もれていく——受験学年でよく目にする光景です。
私たちがフェイスの塾生のために作った「共通テスト攻略プランナー」は、残された時間・塾生ごとの現状得点・目標得点・所持教材・塾の指導方針を統合し、受験日からの逆算で月別・週別の学習計画を自動で設計する戦略ツールです。
このページでは、このツールが解決する問題と、できることをご紹介します。
なぜこのツールを作ったのか
私たちが先に公開した「AI時代の『次世代学習戦略』」の中で、自己学習を支える5つのステップ——①情報の検索 → ②理解 → ③定着 → ④マスター → ⑤成果——をご紹介しました。
別の記事でご紹介している4つの問題解説・読解アシスタントが①情報の検索を支援するツールであるのに対し、この共通テスト攻略プランナーは②理解〜⑤成果までの道のり全体に関わります。言い換えれば、「どの教材を、いつ、どのくらい進めるか」という学習の骨組みそのものを描くためのツールです。
受験までの道のりを分解すると、次のような問いが立ち並びます。
- 今、各科目の得点はどのくらいで、目標とどのくらい離れているか
- 手持ちの参考書・問題集のうち、まだ手を付けていない部分はどこか
- 平日と休日に確保できる学習時間は、全体でどのくらいあるか
- その時間を、科目ごとにどのように配分すれば目標に最短で近づくか
- 月単位・週単位に落とすと、それぞれのフェーズで何をすべきか
これらをすべて紙の上で組み立てるのは、塾生一人では難しく、講師がマンツーマンで付き合ってもかなりの時間がかかります。共通テスト攻略プランナーは、この計画設計の下書きを、塾の指導方針と塾生の現状をもとに、数分で自動生成するために作りました。
このツールでできること
1. 受験日からの逆算で、月別・週別の計画を自動生成
塾生情報・期間・目標・教材・塾方針を入力し、計画を生成します。
学習開始日と受験日を入力すると、ツールは残された日数を自動で計算します。平日と休日それぞれに確保できる学習時間を設定すれば、そこから月別の学習フェーズ(基礎固め・応用演習・総仕上げ など)と週別の具体的な学習内容が組み立てられます。
2. 科目ごとの現状点・目標点から、重点配分を自動設計
対象科目を選び、現状と目標の得点率を入力します。
共通テストの科目ごとに「現状の得点率」と「目標の得点率」を入力すると、差分の大きい科目に重点配分した計画が作られます。全科目で均等に時間をかけるのではなく、目標到達に必要な労力のバランスを考えた設計がなされます。
3. 塾生の所持教材を、計画に組み込む
塾生が持っている教材・参考書・問題集を登録します。
塾生が手元に持っている参考書・問題集・過去問を登録すると、その教材の未完了部分を優先的に活用する計画が組み立てられます。新しい教材を無闇に追加することなく、今ある教材で目標に到達できるルートを探る設計です。
4. 塾の指導方針を、計画に反映する
フェイスの塾共通の指導方針や、担当講師からの個別の指導メモ(例:この塾生は語彙の反復が弱い/数学は過去問を早めに入れる など)を、計画生成時にそのまま反映します。塾生ごとに、塾の指導方針に沿った計画が出力されます。
5. Google スプレッドシートに計画を書き出す
全体戦略・月別計画・科目別詳細が、複数のシートに分かれて書き出されます。
生成された計画は、Google スプレッドシートに自動で書き出されます。「受験学習の戦略サマリー」「総合計画」「科目別シート」の構成で、塾生と講師が同じ資料を見ながら学習を進められる形式になっています。シートは塾生のGoogleドライブに保存されるため、いつでも見返せます。
実際の使用例
模試の結果をもとに、残り3ヶ月の計画を立て直したいとき
これまで:模試結果を見て「もっと頑張らなければ」と焦る気持ちだけが残り、具体的な行動に落とし込めないまま1〜2週間が過ぎる。
このツールを使うと:模試の得点率をそのまま入力し、受験日までの時間と所持教材を指定して計画を生成。出力されたシートを見ながら講師と話し合い、「今週から、この教材のここを優先する」という具体的な判断に変えられます。
計画そのものの精度ももちろん大切ですが、何より、「何をすべきかで悩む時間」を減らし、手を動かす時間に回す——この効果がこのツールの本質です。
フェイスの指導との接続
このツールは、塾生が一人で計画を立てるためのものではなく、塾生と講師が計画を一緒に考えるための下書きです。
AIが生成する計画は、塾生の数値と塾の方針から引き出される標準的な道筋の一つであり、次のような側面はカバーしきれません。
- 塾生の体調・メンタルの波
- 直前期に伸ばしやすい科目と、時間がかかる科目の見極め
- 模試・学校行事・部活動との兼ね合い
- 本番の緊張感とどう向き合うかという、試験戦略の側面
これらは、対面で塾生を見ている講師にしか判断できません。ツールで生成した計画を出発点として、対面指導の時間で塾生と一緒に読み解き、調整する——この使い方を私たちは強く推奨しています。
「家ではAI、塾では人」。ツールが担うのは標準的な計画の骨組みを短時間で描くこと。個々の塾生に合わせて計画を育てていく判断は、引き続き講師の仕事です。
今後の展開
「計画を立てる」から「計画を運用する」へ
現時点での共通テスト攻略プランナーは、学習プロセスの5ステップ「①情報の検索 → ②理解 → ③定着 → ④マスター → ⑤成果」のうち、②〜⑤ の学習の骨組みを描く部分に注力しています。
今後は、生成した計画に対して週次・月次の進捗を記録し、ズレを可視化する機能や、模試結果を自動反映して計画を更新する機能、複数の塾生の進捗を講師が横並びで確認できる機能などを、順次追加していく予定です。具体的な機能については、準備が整い次第、あらためてお知らせします。
ご利用にあたって
このツールは、フェイスの塾生にのみご提供しているものです。2026年度は無償でご利用いただけます。2027年度以降は、講師による個別指導とのパック商品として提供を予定しています。
- 入力いただいた塾生情報・得点・教材情報はAI(Gemini)で解析されるため、インターネットを経由してデータが送信されます。個人情報・機密情報は入力しないでください
- 出力された計画は、塾生ご自身のGoogleドライブのスプレッドシートに保存されます。他者と共有する際は、共有範囲にご注意ください
- APIキーなどの接続設定は、私たちの側で事前に組み込んでいます。塾生ご本人が設定する必要はありません
- Google スプレッドシート出力のため、初回に塾生ご自身のGoogleアカウントでの認証をお願いしています
使い方・お問い合わせ
画面付きの詳しい使い方は、操作ガイドにまとめています。
共通テストの直前期の過ごし方、学習計画の立て方で悩んでいる——そうした方は、一度フェイスの考え方をお聞きいただければと思います。広島駅から徒歩5分、大学受験に特化した個別指導塾として、まずはお話を聞かせてください。